5月はカーテンやじゅうたんを洗うのに適した季節となります。
気温も上がり乾燥した天候は、作業がはかどるし、乾きも早いからです。
また体を動かしたい季節でもあるので、なかなか手を出せなかった大物洗濯のスイッチも入りやすくなります。
そんな中、連休中に自宅で使っているギャッべマットを洗ってみる事にしました。
30年くらい使っていまして、しばらく洗っていなかったのです。
ぱっと見は汚れていないようですが、ギャッべの長い毛足の奥には、ホコリや汚れをため込んでいました。
ギャッべは羊毛の手織りじゅうたん。
基布やラテックス剤を使ってないので水洗いは可能。
イラン現地の織上げ最終工程では、水を少し張ったプールのようなところで水洗いをしています。
➀掃除機かけ
水洗いの前に、念入りに掃除機かけを行い、大きなゴミを吸い込みます。
裏面にホコリや髪の毛がへばり付いていました。
➁水かけ
ギャッべ全体に水をかけます。
➂洗剤かけ
バケツ1ℓに中性洗剤(今回はエマール)を適量に溶かし、まんべんなくかける。
➃ブラシで洗う
ブラシを使って、左右そして上下の方向に擦り、汚れをかきだしていきます。
裏面も同じ作業を行います。
➄すすぎ
水をかけて、汚れや洗剤を流していきます。
ブラシも使い、流していきます。
もう一度水をかけます。
今度は鍬(クワ)を使って、流していきます。
毛足の奥に残った汚れや洗剤をかきだすのに、有効な作業です。
脱水工程にもなります。
毛足の長いじゅうたんや緻密な織りじゅうたんには、おススメです。
かきだした汚水が、透明近くになるまで、➄の作業を繰り返します。
➅脱水
じゅうたんを丸めて、立て掛けます。
立て掛けると、平面の状態より水の切れが大変良くなります。
30分もあれば、かなり脱水されます。
➆天日干し
すのこの上に敷き、風通しの良い場所で天日干しをします。
完全に乾く前に、幾度か手やブラシを使って表面を撫でて、毛並みを整えて下さい。
毛が固くなるのを防ぎます。
天候にもよりますが、丸1日から2日あれば乾きます。
➇完了
乾燥の目安は、臭いをかいでみることです。
じゅうたん近くで、湿った繊維の臭い(ウール臭)がしなくなったら乾燥完了です。
ギャッべは草木染であるため、洗うほどに色が冴えれくると言われています。
ご参考になさって下さい。
※ご紹介したものは、私が行っているマットサイズの水洗い方法です。
イラン産以外のギャッべ、オールドギャッべ、または高価なペルシャじゅうたん(特にシルク)などは、購入されたお店にご相談下さい。