カーテンの上部に施される処理のことを、カーテントップまたはヘディングと呼び、
機能と審美性の両面で重要な部分です。
カーテンの美しさのひとつに柔らかいウェーブがありますが、その美しさを出すのがプリーツ(ヒダ)です。
プリーツ(ヒダ)を取ったカーテントップは、いくつかの種類があります。
今回は、装飾効果を重視する空間に、おススメのプリーツ(ヒダ)を、施工事例を通じてご紹介します。
・ギャザープリーツ
装飾効果を重視する空間には、「ギャザープリーツ」がオススメです。
生地を縫い縮めて不規則なヒダを寄せて仕上げたトップ仕様で、
ふんわりとやさしいイメージを作り、女性的な印象になります。
・どのようにして作るのか
便利なテープが発売されていて、そのテープを使います。
本体上部に縫い付けサイドのヒモを引っ張ることで、ギャザープリーツを作ることができます。
仕上がり巾の2~3倍の生地要尺を使用します。
・どんな生地が向くのか
適度なハリがある生地が向きます。
質感のある風合いと光沢が特徴のシャンタンやハリと光沢のある平織りタフタなど。
レースでは、分繊糸を使った透明感の高いオーガンジーや、細い強撚糸を使いシャリ感を出した透明感の高い平織りボイル。
このような生地は、ふんわりした表現を作るのに適しているからです。
・施工事例で紹介
輸入ダマスク壁紙とモールディングが施された、トイレのインテリア空間に、
薄いオーガンジー生地にギャザープリーツを施して、片寄せカーテンで納めました。
マンションのリビング窓に、
オーガンジー刺繍生地にギャザープリーツを施して、フロント(部屋側)吊りにしています。
テープと生地の間に、生地(同系色シャンタン)を挟んでギャザープリーツを取っています。
テープが透けるのを防ぐために施しました、カーテントップです。
タフタ生地を使用して、ギャザープリーツを施しています。
ギャザーの上を立ち上げて、パフ付きのカーテントップです。
トップに表情が増して、エレガントな雰囲気になります。
こちらもタフタ生地を使用してギャザープリーツを施し、
ギャザーテープを2段に付けたダブルギャザーのカーテントップ。
装飾効果をさらに高めています。
シルク(絹100%)刺繍の高級生地です。
グレードの高い生地にもギャザープリーツのカーテントップはオススメです。
・プリーツを取らないカーテントップもご紹介
ロッドポケットと言って、プリーツ(ヒダ)を取らない作り方で、
カーテン上部を袋縫いにして、ポールやロッドに通して吊ります。
生地をたぐり寄せてギャザーをつくるカーテントップです。
カフェカーテンなどに多く見られるスタイル。
事例は、刺繍がしっかり施されたボリューミーなシアー(透ける)生地でしたので、
1.5倍程度の巾要尺を使用して納めています。
カーテントップは、窓周りの演出の中で目につき気になるところでもあります。
一般的な、つまみヒダ(三ツ山・二ツ山)が、一番馴染みがありますが、
特に装飾効果を重視するインテリア空間には、カーテントップ選びにも考慮して欲しいところです。
施工事例を通じて、ギャザープリーツの紹介をさせて頂きました。
ご参考になさってください。