寝室のカーテン施工事例紹介
カーテンの出張試着依頼を受けました。
ご依頼いただいた寝室のカーテンコーディネートを、採用までの経緯を含めて紹介します。
寝室は、睡眠を含め一日の疲れを癒しリラックスする空間。その中でも「睡眠」は人生の3分の1を占め、健康維持に大切な要素です。
ちょうど今日9月3日は、「秋の睡眠の日」ということで、中日新聞(8/31)に特集記事が掲載されていました。
その中で、「睡眠の質の向上」に力を入れているアスリートの方のインタビューがあり、「必ずカーテンをしっかり閉めて、寝室の電気を消して真っ暗な状態で寝るようにしている。灯がついていると脳が休息できないと聞いたので」とカーテンついて触れられていた。
今回の事例も、「寝室の環境を整えたい」ご要望から始まりました。
目次
・寝室の状態
・1回目打ち合わせ
・2回目打ち合わせ
・コーディネート事例
・外灯の灯を遮る
・レースとタイバック
・取付
・カーテンの吊りもと
・寝室の状態
地下鉄駅近くでビルが立ち並び、大きな病院近くの立地のマンションです。
北部屋を寝室として使用して、引越ししてきて間もないです。
数週間住んでみて、窓近くにある外通路の「外灯の灯が入り眠れない」とのことでした。
・1回目打ち合わせ
受付時にお部屋の感じやご要望を聞き取り、サンプル生地を準備して訪問しています。
柄の好みは大切な要素なので、可能なかぎりお好みを聞き取り、今回は外灯の灯を遮るタイプを加味して、20点程を用意して行きました。
以前アパレルに携わっていたお客様、デザインや素材にも精通されています。
1回目にお会いした中で、更にご要望(デザイン)をうかがった形で持ち帰り、次回もう一度こちらで立案したサンプルを用意して伺うことになりました。
・2回目打ち合わせ
打ち合わせからご要望をまとめると、「デザインが好き」と思えるカーテンを吊りたい。そして寝室環境を整えるべく、「遮光性とリラックス効果を得る」と要約できました。
その観点から、輸入プリントシリーズ「VILLA・NOVA」(英)のHANAコレクションを提案。
日本の美しさを表現したコレクションなので、受け入れやすさがあるのと、優しさを享受できる天然素材生地だからです。
コレクションの中で幾何学の生地をオススメしたのですが、お話を進め最終的に、藤(ふじ)の花をデザインした生地を採用いただきました。
・コーディネート事例
画:寝室のカーテンコーディネート全景
藤(ふじ)のボタニカル柄(植物をモチーフにした柄)が、咲き誇るかのよう。またグリーン色が爽やかに映り、癒されます。
画:寝室のカーテンアップ画像
コットン100%による天然素材の優しさから、リラックス効果を得て、
「好き」と思える素敵なデザインなので、「窓に一枚の絵を掛けたよう!」との感想をいただいた。
・外灯の灯を遮る
外通路の「外灯の灯が入り眠れない」とのご要望がありました。
レースを付けた二重吊りでも、外灯の灯を遮り、寝室を暗くする事はできません。
このご要望をクリアするには、カーテン生地から灯を通さなくするために、裏地をしっかり施す必要があります。
裏地をどれにするかの打ち合わせも、サンプル生地を使用してですが、行っています。
その内容はこの記事をご覧下さい
裏地をどうするか
裏地は、裏表(うらおもて)が「真っ白な遮光(2級)生地」を採用。なぜ真っ白をオススメするのかというと、カーテンに色が写るのを防ぐため。
仕立ては、カーテンの上部と両側にしっかり縫い付けて、開け閉めのときも、まとまり良くなります。
画:カーテンに裏地を施す
・レースとタイバック
レースは、カーテンとの相性を考えて、麻ライク無地タイプです。
お互いマット(光沢がない)な質感であわせて、揃える発想。
タイバック(カーテンを束ねるバンド)は、目線に入る大切なアイテムと思われます。
こちらも、質感を同じにしたコットン素材を選び、編んだロープ形状のタイプをオススメ。お部屋にアクセントが加わりました。
画:レースとタイバック
・取付
灯を遮るには、窓や梁との隙間が生じないようにすることも必要です。
当然、隙間があれば灯が部屋に入り込み、気になって睡眠の邪魔になる可能性があるからです。
今回は、梁との隙間が生じないように、できるだけ窓枠上部にレールを取り付けました。
画:レールの取付位置は隙間を生じさせない
・カーテンの吊りもと
最後に、カーテンのヒダの取り方の話をさせてください。
生地を摘んで、3つや2つに山を作って、ヒダを取るやり方が一般的でが、生地を摘まずに、フラットな状態の吊りもとも、よく提案しています。
メリットは、すっきりした印象とデザイン(柄)がきれいにみえる、などです。
今回のカーテンのように、「絵」のようにまとまりのあるデザインの場合には、特にオススメです。