遮光裏地付きのシェードや、遮光生地のシェ―ドを、昼間下ろした場合、
縫い目からの光り漏れが現れます。
遮光性が高い生地であればあるほど、光り漏れが目立って見えまして、気になるかもしれません。
下写真のシェードは、遮光裏地付きの店内展示品。
表生地ジャガード+遮光裏地2級
部屋を暗くして、裏面からライトを当てたら
リングテープを縫い付けたところから、ミシン穴の点々の光り漏れが現れました。
今回は、
この縫い目からの光り漏れを大幅に軽減した、シェード縫製の仕様を2つ紹介をします。
遮光裏地付きシェードの場合の縫製
出来るだけ遮光裏地の縫い目を少なく、また縫い目を表に出さない縫製をするかがポイント。
リングテープを縫い付けるのはなく、リングだけを生地に手縫いで付けるやり方で行います。
リングは、表生地と遮光裏地一緒に縫い付け、
縫い付けた糸だけ、表生地に出ます。
裏面からライトを当てたら
点のような光漏れが表れましたが、ほとんど気にならないレベルです。
あと、両側と上下の縫い付けは、
両側の耳は、無双縫製で表生地と遮光裏地が繋がっていて、縫い目は出ません。
マジックテープと裾には、縫い目が入りますが、
マジックテープの縫い目は、レール部分の上になるので、光漏れはほぼ現れません。
裾の部分だけ、
縫い目からの、光り漏れが現れました。
それ以外からの光り漏れは現れない縫製となります。
できるだけ縫い目を少なく、表に出さない縫製をする事で、
光漏れを大幅に軽減した、遮光裏地付きのシェードとなります。
手縫いの工程があるので、納期がかかります。
使用生地:ブラザーラビット(川島セルコン)+遮光生地2級
もう一つは、
遮光生地をシェードにした場合の縫製
熱圧着で付く芯地を利用して、遮光生地の表に縫い目を出さない加工です。
リングテープは芯地に縫い付け、この芯地を遮光生地に熱圧着して仕上げます。
展示品はシャープシェードですが、シャープバーの袋も、芯地に縫い付けています。
縫い目は表には出ませんので、光漏れは起こりません。
両側と上下の縫い付けは、
両側の耳は、芯地を付けた成形力の利用とヒートカットで処理します。
マジックテープは、前述仕様と同じく縫い目が入りますが、
マジックテープの縫い目は、レール部分の上になるので、光漏れはほぼ現れません。
裾の部分は、専用の固定テープを使い留めています。
熱圧着芯地の特性を利用して、縫い目を無くしています。
この仕様は、マジックテープの縫い目以外縫い目は表に現れなく、
光り漏れが最も軽減した縫製仕様となります。
使用生地:キュイル5(OMBRE)遮光1級
以上、2つの縫製仕様は、
光り漏れが気になる方や暗さにこだわる方に、おすすめしています。
なお、生地裏にコーティングされた遮光生地は、熱に弱いため、この縫製仕様は扱いできません。
動画も用意しました。