防炎の刺繍入りレースは高級品

カーテンには、燃えにくい防炎性能を有した生地があります。

今回は、この防炎カーテンの事と、刺繍入り防炎レースは高級品!の内容を書きたいと思います。

マンション(高さ31m以上)は防炎カーテンをつけなければならない。

第1着火物となる可能性があるカーテンは、
出火防止の観点がたいせつで、

燃えにくく、燃え広がらない性能を有した防炎カーテンは、

  • 出火の予防
  • 万が一の時の避難をする時間を稼げる
  • 延焼を遅らせる

の大きなメリットがあります。

高層建物(高さ31m以上)の場合は、大きな被害防止の観点から、

内装材・カーテン・じゅうたんなどは防炎品でなければならないとされ、注意しなければならない。

 

マンションのレースに、刺繍レースも候補にいれたい

マンションのカーテン選びにおいて、

おしゃれで装飾性のあるレースカーテンを付けたいのだが、「このレースは防炎品じゃあ無いよね!」で
候補から外れていた。

刺繍レースがその一つで、海外品が多く、防炎品では無いものばかりだった。

マンション需要を取り込みたい事から、防炎付きの商品化がすすんではいたが・・・

刺繍にレーヨン糸を使うので、非防炎となる

ほとんどの刺繍レースは、刺繍部分に糸の滑りの良いレーヨン糸を使う
それは糸切れが少なくて、生産性もあがるから。

レーヨン糸は防炎加工を付けられないので、防炎性では無くなる。

防炎品はポリエステル糸を使うが、刺繍は難しい

防炎の刺繍レースにするには、グランドと刺繍の糸も、
ポリエステルの防炎の糸を使わなければ、防炎品のレースとはならない。※

しかし、複雑なミシン針の運びがいる刺繍では、このポリエステル糸は、糸切れが非常に起き易いのである。

保湿性に欠け滑りにくいので、糸が切れやすいため。

刺繍入り防炎レースは、結局は高級品

刺繍糸をポリエステルに変更すると、急に生産難易度があがるのがこの刺繍入りレース。

初期生産で上手く織り上がったとしても、次生産では商品化レベルに達しなかった事も多いとか。
機屋(はたや)がサジを投げて、掲載カタログから外させて欲しいとなったことも。

結局、生産性の難しさから、こだわりの生地となってしまいます。

画:刺繍入り防炎レースの事例
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こちらは、戸建リビングですが吊り替えで採用を頂きました事例です。

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フジエテキスタイルSTORY収録の刺繍入り防炎レース

トレビラCSというポリエステル難燃糸をグランドと刺繍糸に使ったレース

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そしてまだ誤解されていると思われるので、
カーテンの防炎品は、まったく燃えないのでは無く、
燃えにくい、燃え広がらない ことを言います。

展示会・防炎-21
炎を近づけても、生地は着火はせずにいます。
燃えないのはなく、焦げて炭化はします。
展示会・防炎-1

※他素材や非防炎レースでも、後加工を施して防炎性能を有した商品も出来る。

まとめ

  • 刺繍レースの多くが海外品で、非防炎である。
    防炎品を増やしたいのだが、刺繍入りレースは生産難易度が高い、高級品の位置づけとなっている。
  • 現在流通している刺繍入り防炎レースは、
    国内メーカーの上位ランクBOOKに数点ずつと、海外トップブランド品に限られています。

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