遮光1級カーテンの暗さは
カーテンで、お部屋を暗くしたい時は、遮光機能を持ったカーテンを選ぶ必要があります。
外から入ってくる光を、緯糸に黒糸が織り込まれたカーテン生地や、裏面にラミネート加工を施したカーテン生地によって光を遮ります。
織の具合によって、遮光できる程度が変わってくるので、業界団体・日本インテリアファブリック協会(NIF)が遮光性能を表す基準を定めています。
ランプ光源を通す光を照度計で測って、遮光率99.4%以上の生地を遮光カーテン適合品として、3級・2級・1級と段階があります。
一番遮光性能が高い1級で、なんと99.99%以上の基準を有した生地です。
この数値を見ると、光を通さず真っ暗になると思われますが、これはいわゆる照度計が示した値。
実際人の目で感じるのは、部屋に吊って「人の顔が識別出来ないレベル」の状態と(NIF)は表現しています。
生地を太陽光にかざして見ると、結構な光を感じます。
これは、人の視覚は測定器より非常に敏感に反応するためです。
5段階に等級分けした背景
今まで一括りとしていた、数字上の遮光率99.9%以上の1級の中でも、
見た目の遮光具合の違う生地が混在していて、
これらの違いを、照度計の区分けでなくて、実際に見た状況で判断した基準の要望がありました。
それに対応して、2018年8月にNIFが遮光1級を細分化した5段階の表示を実施した。
前述した照度計でなく、目視で等級を決定した新しい試方法を導入しています。
これで、
「暗さにこだわる方」の判断基準として、
「期待値を高く持ってしまった方」への理解を得ることに役立つこととなるでしょう。
画像で説明します。
光ったパネルに黒い木立のシールを貼った台に、
遮光生地をあてて、光の漏れ具合を比べた試験台。
基準を作ったNIFが製作した、ジャパンテックス2018ブースで展示されてたものです。
光ったパネルに遮光生地を重ねると
今回、等級分けをした遮光1級生地は、右3番目からC B A A+ A++と記した5等級の生地となります。
生地に直径5㎝位の筒を当て、筒の中を覗いて目視の判断もをします。
5㎝丸の中で、生地からの光の漏れ具合を、細部で見るわけです。
遮光1級Cは、この状態(筒を覗かない)でも木のシルエットが見えます。
遮光1級Bは筒を覗いて、生地から光を感じまして、遮光1級A+(エープラス)では、生地からわずかに光を感じる程度です。
遮光1級A++(エープラスプラス)は、筒で覗いて、全く光漏れは感じませんでした。
完全にお部屋を真っ暗にしたいなら
遮光1級A以上であれば、実際カーテンとして吊って、かなりの暗さを得る事が出来るでしょう。
暗さにこだわるなら最高等級の「遮光1級A++」をおススメします。
この性能を有する生地は、生地裏面にラミネート加工が施されたタイプとなります。
各社の見本帳やプライスカードで記載される防炎マーク表示の下に等級が文字で表示されるようになりますので、
遮光に対して、お部屋の暗さにこだわる方は、この新基準を参考にしてください。
完全にお部屋を真っ暗にしたいなら、カーテンの吊り方(窓の覆い方)にもこだわって頂きたい。
レールの付け位置、カーテンのサイズ等、考慮する点があります。
施工やカーテン製作に関しては、一度専門店に相談する事をおススメします。