吹き抜けの家の冷房対策を講じた施工事例
目次
・吹き抜けの間取りは
・猛暑でエアコンがぜんぜん効かない
・どの方法で対策を講じたか
・まとめ
・吹き抜けの間取りは
吹抜けは、リビング西に位置し、このスペースはお子さんのあそび場となっています。
天井部に170×350cmの吹抜けがあり、そこに65×160cm×3ヶ所の高窓(採光用のはめ殺し窓)があります。
画:間取り(吹抜けと高窓)
・猛暑でエアコンがぜんぜん効かない
お客様は、明るく開放感が得られる吹抜けが良くて、購入されたお家です。
引越して3年、毎年の暑さや寒さが気になり始めました。
今夏の猛暑では、「2階もたいへん暑くなり、エアコンがぜんぜん効かない状態です!」との事でした。
画:間取り(高窓)
・どの方法で対策を講じたか
打ち合わせ時は、天幕カーテンで吹き抜け開口を覆い、エアコンの効きを良くできると考えていました。
お部屋をしらべると、高窓が3ヶ所もあってサイズも大きく、西日が2階の室内窓やリビングに、しっかり差し込む間取りとなっています。
これは、高窓からの西日をしっかり遮らないと、暑さ対策は弱いものになると感じました。
対策方向をいろいろ考え、お客様とご相談をさせていただく中で、先ずは、「①高窓にはロールスクリーンを取付る」
さらに、「②リビングをカーテンで仕切りる」
この2段階を講じる事で、暑さと寒さの両方の対策を見込む!とまとまりました。
それだけ、夏・冬の「暑さ・寒さ」が深刻で、新居をストレスなく快適に暮らしたい願望があったからだと思います。
①高窓にはロールスクリーンを取り付ける
高窓からの日射しをしっかり遮るには、その性能の善し悪しは、大切な要素となります。
ロールスクリーンの中では、トップクラスの遮熱(しゃねつ)性能を有する「ニチベイ・シルバースクリーン」をおススメ。
画:高窓3カ所に遮熱ロールスクリーン取付
この生地は、光を遮って遮熱するのではなく、透過性があるのに熱を遮るが特徴で、遮熱性と透過性を両立した優秀な生地です。
スクリーンを降ろしても、暗くならないので吹き抜けのメリットである明るさと開放感をキープできます。
対面にある2階の室内窓とリビングへの西日を遮り、しっかり遮熱することができます。
参照:ニチベイ 商品ガイドブック・機能データより
メーカーからの機能データを参照させていただきました。生地の透け感を示す生地透過度スケールでは、「シースルー」ランク。
「透け感がよくレースカーテンのように日差しを取り入れたり、二重使いで使用するもの」との解説。
夏の遮熱性能の指標となる項目「日射熱取得率」0.25 収録アイテム中2番目
冬の断熱(だんねつ)性能の指標となる項目「熱貫流率」2.3 収録アイテム中1番目
透過性がありながら、「夏の遮熱」と「冬の断熱」の高い性能も有する値を示しています。
②リビングをカーテンで仕切りる
リビングには吹抜けエリアとの開口が、幅350cm×高さ240cmあります。
そこを遮光カーテンで間仕切りました。
吹き抜け上部への空気の流入をカットできること、空調するお部屋の容積を減らす事ができます。
エアコンからの冷風がリビング内を素早く循環して、エアコンが良く効きます。
このリビングは、エアコンを効かすお部屋の容積が、半分以下になったので、効果をすぐに体感できました。
さらに、カーテンを遮光生地に選んだのは、理由があります。
生地が厚いのでしっかり間仕切られる(空気の流れを止める)。リビングにも差し込む夏の西日を遮って、さらなる暑さ対策を講じられる。
まとめ
吹き抜けの家 冷房対策は、
・高窓からの日射しはしっかり遮る
できるだけ遮熱性能の高い生地を選び、高窓が開閉できるなら、通気させる。
・空調するお部屋の容積を減らすと効果が上がる
吹き抜けを覆う方法を講じる(部屋を間仕切るか天幕で覆う)
今回のようにこの2段階の対策を講じると、効果は覿面(てきめん)です。
前述したように、「暑さ」と「寒さ」の両方の対策になります。
吹き抜けで悩んでいる方は、参考になさってください。
最後に、吹き抜け対策は、その家によって様々です。サイズ・形状によっては、取付ができない場合や、効果が少ない事もあります。
何とかこの悩みを解決したい方、効果をしっかり得たい方は、提案力のある販売店に聞く事が近道です。
施工で得られたノウハウによって、「提案が的確」「施工も安心」となる場合が多いからです。